特長・使用法
1.リフトフィッティングとは
機器で消費された蒸気が復水(その圧力下の飽和水もしくは加圧水)となってトラップ(取出し口)に自然流下で流入し、気水分離された復水のみを取出し口より低い箇所の回収管もしくは大気へ排出します。この様に、 取出し口より低い箇所の回収管や大気へ復水を排出するのが一般的ですが、 蒸気使用機器の構造や配備箇所の状況によっては、 どうしても取出し口が高所にならざるを得ない場合が有ります。 (図1参照)
その様な場合、 高所に取付けられたトラップヘ蒸気に先行して復水を流入させる必要(蒸気が先行するとスチームロック状態となります)が有り、 機器で発生した復水をいち早くトラップで排出させる手段としてリフトフィッテングの取付が必要不可欠となります。この時の立ち上がり管長さは概ね1mを標準とし、それ以上に吸い上げなければならない場合は2段、 3段と組合わせて使用します。
リフトフィッテングは一種のU字管であり、 機能としては上下のU字管に水封された立上がり管内の蒸気(もしくは再蒸発蒸気)が放熱によって凝縮され、 体積減少分が圧力降下することで下部の復水を高所へ吸い上げます、 よってこの立上がり管内には必す蒸気もしくは再蒸発蒸気が存在しないとリフトフィッテングの効果は有りません。